こいつが行きたくなさそうに冷たい反応をしたのは、長年幼なじみやってるんだから分かる。

けど腕を引っ張って強制的に連れてきた。

「璃音、放してくれる?」

ぶっきらぼうに話す瑠愛。

瑠愛、放したらどっか行くだろ。

声に出さず目で訴える。

「つか何で今日は私を巻き込んだの」

「内緒」

はぁ?とでも言いたげな顔で俺を見てくる瑠愛。

こいつ、忘れてるな。

「ねーねー何で璃音は私たちは『お前』って呼ぶのに横田さんは名前で呼んでるのー?」

俺たちを誘った1人、小奈恵が言う。

確かに小奈恵たちは『お前』と呼んでる。

名前で呼ぶ必要が無いから。

瑠愛は特別だからな。

「瑠愛は名前で呼びたいの。俺が」

作り笑顔を見せながら返す。

今日元々俺と実は瑠愛を含めた3人で帰ろうとしてた。

実もそれは知ってる。

「幼なじみってそんなに大切なのー?」

「俺にとって瑠愛が大切」

こんなこと言うから前、あんなことがあったんだよな。

分かってるけど、自分の気持ちに嘘をつく理由なんてないから。