Blue Moon

腕の中でもそもそ動く感覚で起きた。

「瑠愛…?」

「あ、ごめん璃音。起きちゃった?」

瞬きを繰り返して、はっきり瑠愛が見えたとき、俺は瑠愛のおでこにキスしてぎゅーっと抱きしめた。

「ちょ…璃音?」

「んー…?」

「そういうことは彼女にやりなさい」

上目遣いで怒られてもこわくないよ、瑠愛。

「瑠愛が好きだから、した」

こいつが俺と離れようとするのは知ってる。

高校も俺が瑠愛を追っかけて入った。

瑠愛のお母さんに聞いたんだ。

それくらい俺は瑠愛といたい。

「それはLike?それともLove?」

瑠愛、聞かなくても分かってるだろ。

「Loveの方」

瑠愛の目をしっかり見て。

「お願いだから俺から離れていかないで」

俺、弱ったな。

俺の唯一にして最大の弱点。

それが瑠愛だ。

「私は強くない」

瑠愛?

「離れないように努力するよ。でも約束はできない」

瑠愛は昔からできない約束はしない。

「でも私だって璃音が好きよ」

いつもポーカーフェイスで何を考えてるのか読めない瑠愛。

「だから我慢してみせる。大丈夫」

さ、起きよ!

そんな瑠愛の言葉でやっとベッドから出た俺ら。

最後の言葉が気になるけど。