Blue Moon

その後は他愛のない話して帰宅。

「今日はありがとう。じゃあね」

そう言って家に入っていった瑠愛。

無理矢理連れてったのは俺なんだけど。

瑠愛のことだから奢ったことも含まれてるんだろうな。

喫茶店でお金を出そうとした瑠愛に、

「巻き込んだから俺の奢りだよ」

って受け取らなかった。

今日のお昼、瑠愛が呼び出された。

しれっとした顔で戻ってきたけど。

それでも俺は心配だったから、小奈恵たちが声をかけてくる前に無理矢理瑠愛を引っ張って教室を出た。

あの空間に瑠愛をいさせたくなかったんだ。

あの重苦しい空間に。

喫茶店で瑠愛は言ってた。

“面倒。もう慣れたけど”

実は意味が分からそうにしてた。

でもこうやって本音をぶつけてくるのは、学校の外だから。

学校じゃ基本何も喋らないからな、瑠愛。

俺も読めないときがある。

帰ってからもこうやって瑠愛のことばっか考えてる。

それくらい俺にとって瑠愛は特別。

ふと携帯が鳴った。

『FROM .瑠愛
何か意味分かんないメール来たんだけど』

それだけ。

意味分かんないメールってなんだ。

聞くより見た方が早いな。

俺は瑠愛の家に向かった。