Blue Moon

「瑠愛ちゃん大丈夫?」

ホームルーム終わって実くんの第一声目。

「大丈夫って言っとく」

そんな返しの私に苦笑いの実くん。

そんな私たちの正反対なのがこいつ。

「これで校外学習楽しみだー!」

璃音…。

一発殴ってもいいかな…。

「瑠愛ちゃん、抑えよう…(笑)」

どうやら表に出てたらしい。

「瑠愛帰るよ!一緒に!」

「は?」

テンション上がって暴走が留まるところを知らない感じだ。

「み、実く…」

璃音にグイグイ腕を引っ張られながら、実くんに助けを求めようとすると、

「はいよ、俺も一緒に帰るよ」

どうやら分かっていたようだ。

さすが実くん。


喫茶店に着いた私たちはぐったり。

「璃音昔からこんな感じなの?」

高校入ってから知り合った実くんは知らないか。

「昔っから何も変わってないよ」

ほんと子供。

だから余計私が冷静な人間に育ったわ。

「てか何で喫茶店?」

帰るんじゃなかったっけ?

「俺が来たかったから!」

ちょっと璃音、巻き込まないでよ…。

「実、何飲む?」

「あー、じゃあ俺も行くわ」

1人残された私。

周りからは「あの人たちかっこいいね!」なんて声が聞こえる。

あの2人モテるからね。

何で私一緒にいるんだ、謎。

「はい、これ瑠愛の!」

いつの間にか戻ってきた璃音が差し出したのは私の分の飲み物。

しかも…。

「…ソイラテ…」

璃音何も聞いてこなかった。

何で分かったの。

私がいつも頼んでるのがこれだって。