「失礼します」

「2年B組の神田です。野村先生いらっしゃいますか」
奥から担任の野村先生が来た。

「おはようございます。神田が今日の日直か?」
「はい。もう、すっかり忘れてて…。小林さんに言われて急いで来たんです」
「それは大変だったね。じゃ、今日のプリントね、これ配っといて」
「はい」

野村先生は若くて明るく、面白い先生。男女共に好かれていて授業が楽しい。そんな先生が私たちのクラスの担任。

「そうだ。朝学活の時には連れていくんだが、B組に転入生が来る」
「え!ほんとですか」
「ああ。男子だぞ。山橋たちが喜ぶだろ、きっと」
先生は笑い気味に言った。
「もう時間だな。教室に戻りなさい」
「はい!転入生楽しみです!」
そう言って私は教室へ戻っていった。