「はい。それで、何します?」

「希望は?」

「うーん……暑いから……焼き鳥とか?」

「あっじゃあ美味しいとこあります」

「じゃあそこ行きましょ」

焼き鳥ピックアップしといて良かった。

暑いから、ご飯って感じでもないだろうし、焼肉はなんかガツガツしてると思われるのも嫌だったし、居酒屋はなんかちょっとって感じだったから良かった。

そうして僕らは車にのって、僕がよく飲んでる焼き鳥屋に向かった。

お店は日曜の夜だからか、客は少なくて一番奥の落ち着ける個室みたいになっている角のテーブル席に座った。

「あれ?珍ししいね?一人じゃないって」

「あっまぁ」

「こんばんは」

「いらっしゃい。こいつが女性連れてくるの初めてなんだよ」

「ちょっと!ねっひとまずビールでいいよね?」

「ふふっはい」

「毎度あり~」

お店のマスターにからかわれたもんだから、慌てて注文して遠ざけたんだ。