家まで一直線に帰った。

いつもなら、家に帰ると 母さんに色々と小言を言われるから それが嫌で テキトーに寄り道して帰るんだけど……今日はそんな気にすらなれない。

乱暴に玄関の扉を開いて、自分の部屋へと 向かう。

部屋に入って俺は本棚に陳列してある漫画とか、本とか、全部壁に投げつけた。

だからと言って、この気持ちは治まったりなんかしなかった。

俺はその場にヘナヘナと座り込んだ。

こんなことしかできない、こんなことしたって 病気は何ともならないのに。

俺は無力だ。

俺にもっと 色々……こう、精神力でも 何でもあれば 良かったのに。