部屋に篭っていると 空気が重くなっていくように感じるから、窓を開けた。

ピュウーと吹いた風はもう冬のものだった。

もう11月だもんな、そりゃあ 寒くなってくるよな。

窓から見える景色は、昔からなんにも変わらないのに。

俺は今 こんなにも成長して デカくなって、もうすぐ死を迎えようとしていて。

……神様は、きっとイジワルな人だ。

話し声が聞こえて、ふと視線を落とす。

カップルが2人 じゃれあいながら歩いてる。

……いいな、俺も凛花といつまでも そうやってたかったな。