「ねぇ、聞いてる?」


上沢くんが私の顔を覗き込むようにして見てきた。


そのあまりの近さにドキッとし、反射的に顔をそらす。


「聞いてました……!
でも勉強できるんですか?」


「………何、酷いこと言ってくれるじゃん。
こう見えて俺、2位だから。


光輝の次だよ、頭はね。」


に、2位………!?


てっきり天音ちゃんか椎野くんかと勝手に思い込んでた。


だって、サボリ魔で授業中も寝てるんでしょ………!?


「あー、今俺のことバカにしたよね?
そんな顔してた。」


その言葉にギクリとする。


顔に出てたのかな………。