ちょっと待て、それは話が違う。
先生がいなくなったら意味ねぇじゃん。
けど先生はその後すぐに保健室を後にした。
途端に静かになる保健室。
…………嘘だろ?
本気で任された感じ?俺。
なんで先生は危ないとか思わねぇんだよ。
俺か生徒会長だからか?
もう一度、磯村さんに視線を落とす。
スヤスヤと眠る彼女は言ってしまえば隙だらけ。
これを前にして俺は起きるまで待てと?
「………最悪。」
1人でそうつぶやきながら俺は椅子に座る。
手を伸ばせばすぐ届く距離に磯村さんはいるというのに………
無駄なことは考えるな。
今日は耐えるしかない。
そう思いながら、俺はしばらくの間自分と闘い続けた…………。