「何?2人してそのおかしな顔は。」
後ろを見ると、木にもたれている上沢くんがこちらを見ていた。
「あ、あんたこそここで何してるの……!?
まさかこんな所で寝てるの!?」
「………悪い?
寝るのは日陰がいいの。」
「だからってこんな所で………」
「で?天音こそ何してるの?」
「何って、見たらわかるでしょ!杏奈ちゃんとご飯食べるの!」
そこでようやく彼の視線が私に向いた。
「………あぁ、いたんだ。
影薄くてわかんなかった。」
「………っ!」
「あんたねぇ……!」
その厳しい言葉に耐えられなくて、また俯く私。
そしたら少しして急に誰かが私の頭の上に手を置いた。
てっきり天音ちゃんかと思い顔を上げると…………
さっきまで木にもたれていたはずの上沢くんだった。