「せっかく金曜日にゆっくり話そうと思ってたのに、杏奈ちゃん先に帰っちゃうから!」


「ご、ごめんね………」


「まあでも、大和が悪いからね。
あんなきついこと言わなくてもいいのに。」


上沢くんのことを怒ってくれる天音ちゃんだけど、違うよ。


悪いのは私だから。


「でも正しいから。
上沢くんが言ってることは。」


「え……?」


「そもそもあんな完璧な生徒会に私みたいな人間が入ること自体おかしいよ……」


「なに言ってるの?そんなことないよ!


あの女嫌いな光輝が惚れた女だもん、絶対に大和も認めてくれる!」


「………お前ら、うるさいなぁ。」


「「………え?」」


2人で話していると突然後ろから声が聞こえてきて、お互い同時に振り向いた。


だってベンチの後ろは、木になってるはず…………。