早く俺に溺れろよ〜好きと言われたその日から〜




何か返さないと。


だけどなんて言ったらいいのかわからない。


こういうところが友達ができない原因なんだろうな、と一人落ち込んでいると…………


「あー!磯村ちゃんー!」


後ろから突然聞こえた大きな声に心臓が飛び出そうなほどびっくりする私。


天音ちゃんもびっくりしていた。


振り向くと、休み時間に私に会いに来た副会長の金城 夏目(きんじょう なつめ)くんが立っていた。


「俺がパシられてる間に来てたのかー!」


休み時間に会った時と同様、にこにこ笑いながら私に話しかける。


確かに、手にはたくさんの飲み物を持っていた。


「パシッたわけではない。」
「冬夜の言う通りだよ!ジャンケンで負けたあんたが悪いんでしょ!」


2人に責められ、少し落ち込む金城くん。


だけど、さっき会った時よりもリラックスしているように見える。


それを見て、生徒会という場所がそうさせているのか………と思うと羨ましく思った。


私もいつかこんな風に打ち解けたらいいな……なんて期待を抱きながら。