「ま、待って。
何回も聞くけど本当に中川とは付き合ってないの?」


「つ、付き合ってなんか……ないよ。」
「うわぁ、中川が可哀想……。」


しまいには咲ちゃんまで金城くんと同じことを言い出した。


「なんで付き合わないんだ?
光輝と磯村ちゃん。」


「そ、それは………勇気と自信が、ないから………。」


あんないい人、私にはもったいなさすぎるよ。


「なんで!?
杏奈は十分可愛いんだから……!


こんな可愛くて純粋な子、中川にあげるのがもったいない!」


「磯村ちゃん自信持てばいいのに!」


そんなこと言われても……。


今更好きって言わたところで、中川くんを困らせるかもしれない。


そしたら咲ちゃんが


「杏奈は中川のこと、好きなの?」
と聞かれたから、私は即答する。


「好きだよ……!」


そんな私を見て、咲ちゃんは満足そうに笑った。