「それにしてもやっとだな。
あの2人。」
少し呆れたように、だけどどこか嬉しそうな顔をする中川くん。
中学から2人のことを知っていて、色々思っていたのだろう。
そうだよね………。
色々あったけど、最後はああやって行動に移して結ばれたのだ。
私は一歩前を歩く中川くんをじっと見つめる。
私も、勇気を出して好きって伝えれたら…………。
周りを見ると、女の人たちはみんな中川くんを見ていた。
その容姿に誰もが見惚れていたのだ。
だけどね、中川くんはかっこいいだけじゃないんだよ。
中身もすごく良い人で、優しいんだ。
いつだって周りをよく見ていて、こんな私にも手を差し伸べ、いつも助けてくれる。
だから私はそんな中川くんに惹かれたんだ。