私の言葉が予想外だったのか、中川くんは少し目を見開いていた。
なんか変なこと言っちゃったかな………。
少しの間が開いた後、中川くんはようやく話し始める。
「そんなに俺のそばにいたいんだ?」
そう言って私を見る彼から目を逸らせない。
素直に頷くと、私の頭のうしろに中川くんの手が回される。
「目閉じて。」
真剣な表情、低い声、近い距離。
ここで目を閉じれば何をされることくらい私でもわかる。
いつもなら不意打ちでされるか、恥ずかしくって中川くんに抱きついていた。
だけど今はね。
ドキドキして、恥ずかしいとはまた違った感情が私を支配していて………
受け入れるようにして、考えるよりも先に目をそっと閉じる。



