早く俺に溺れろよ〜好きと言われたその日から〜




ーーそして私と上沢くんはもう一度学校へと目指す。


2人で歩く道は少し違和感があり、どこか気まずさもあった。


駅に着き、電車に乗り込む。


この間は中川くんが隣だったけれど、今日は上沢くんだ。


私と隣で嫌だろうな、ごめんねと心の中で謝りながら真っ直ぐ前を向く。


そしたら突然静かな空間の中、上沢くんが話し出した。


「………さっきは悪かった。」


一瞬空耳かと思い、上沢くんを見ると彼は私の方を向いていた。


い、今………上沢くんはな、なんて……!?


「なに、その顔。
俺だって自分が悪かったらちゃんと謝る人間なんで。」


確かに、この間も一回謝られたことはある。


だけど今はどうして謝られたのか、私にはさっぱりわからない。