早く俺に溺れろよ〜好きと言われたその日から〜




「………で、ここをこう。」


意外なことに上沢くんはびっくりするくらい丁寧に教えてくれた。


とはいっても私は物覚えが悪いから、まだ完全に覚えることができなかった。


ダウンロード中の暗い画面になり、私はその間じーっとキーボードを見てやり方を思い出す。


すると上沢くんが、ははっと声を上げて笑い出した。


「………へ?」


暗い画面に上沢くんが笑い声を抑えるようにして映っていた。


「あんたの今の顔、すっごく事故ってた。」


なっ……!


事故ってたと言われ、恥ずかしくて顔があつくなる。