「咲?誰それ、夏目の新しい女?」


どうやら天音ちゃんも知らないらしい。


「違うよ。
俺の幼なじみの話。」


「幼なじみ……!?
あんた幼なじみいたの!?


初めて聞いたー!
え、もしかして杏奈ちゃんとその子が仲良いみたいな?」


天音ちゃんは金城くんの言葉に驚いていた。


「まぁそんな感じ。」


「へぇー!すごい縁だね。
それで?恋に発展しないの?」


ニヤッと笑いながら聞く天音ちゃんに対して金城くんは少し切なげに笑う。


「向こうがもう俺のこと嫌いみたいだし。
幼なじみの縁、切られた。


中学の時に。」


そんな表情をして言うものだから、もしかして金城くんは咲ちゃんのこと………


なんて、考えてしまう。