ーー「ごめんね、邪魔して。」
私たちは咲ちゃんの教室に来るなり、謝られた。
「そんなことないよ………!
でも……なんで来てくれたの?」
私は聞いてみると、咲ちゃんは言いにくそうな顔をした。
それでなんとなく察してしまう。
「………やっぱり、そうなんだ……」
「気にしないでいいよ。
ほら、女子は曲がってるから嫉妬してるだけだし。」
嫉妬………。
それが誰を指すのか、検討がつく。
生徒会のメンバーのことだろう。
元々私なんかが簡単に入れる場所ではないのだから。
「それに、杏奈は1人じゃないよ!
私がいるから。」
さっきとは違ってにこーっと笑う咲ちゃんに対し、何も言えない。
ただ、どうしようもなく泣きたくなった。



