早く俺に溺れろよ〜好きと言われたその日から〜




確か初めて金城くんが教室で私に話しかけてきた時も、咲ちゃん驚いた後少し怒ってたような……


「そーんなわけないじゃん。
流石に親友の女を盗るような悪趣味してないからね。」


怒る咲ちゃんを気にする様子もなくしれっと話す金城くん。


「俺はお前の親友になった覚えはねぇけど?」


そんな金城くんの言葉が気に食わなかったようで、中川くんは口を挟んだ。


「そんなこと言うなよ、俺超かわいそうなやつじゃん。」


「じゃあ、あんたは杏奈と関わる必要ないでしょ?」


「………なんで怒ってんの?咲。」


…………咲。


男の子で咲ちゃんのことを下の名前で呼ぶの人がいるのは初めてだ。


でも金城くんのことだ。


元々そういうタイプなのかもしれない。