途端に泣きそうになる。
どこか外で食べようか。
いや、そっちの方が目立ってしまうかもしれない。
なるべく目立ちたくなくて、もう教室で1人で食べようと思った。
俯き加減で、お弁当を開けようとしたその時。
誰かのお弁当箱がどんっと私の机の上に置かれた。
あまりに突然のことで驚きつつ顔を上げると………
「やっほー磯村ちゃん!
どう?今から俺と一緒に食べない?」
軽い口調で話す、金城くんの姿が。
爽やかに笑う彼の隣には
「バカか。夏目がおまけなんだよ。」
と言う中川くんがいた。
そんな2人を見て、教室にいた人たちが騒ぎ出す。
そりゃそうだ。
私も驚いて声も出ない。