「磯村さん。」
「………はい。」
「これはどういう意味?」
中々私が離れようとしないから、中川くんに質問されてしまう。
「………き、キスされないように……こ、こうしました………」
急にこんなことされて嫌に決まってるよね。
途端に自分のした行動が恥ずかしくなり、離れようとしたら………
背中に手をまわされ、引き寄せられる。
これで私からは離れなくなってしまった。
「バカじゃねぇの。」
ば、バカ……!?
そ、そんなに嫌だったのかなと不安になる。
でも言葉こそきついけれど、言い方はびっくりするぐらい優しくて………
顔だけ上げようとするけど、頭の後ろに片方の手を置かれ制されてしまう。
「こら、今顔上げられたらまじでやばいから。止まんなくなる。」
そう言った中川くんの感情は声では読めない。
だから言う通りにして、中川くんにしがみついた。