「やっといなくなった。
ごめんな、うるさいやつで。」
中川くんはそう言って苦笑していた。
「そ、そんなことないよ……!
すごく明るくていいお姉さんだね。」
「一緒にいたらしんどいけどな。
磯村さんにはいい顔してるけど。」
周りに何一つ雑音がないからだろうか。
やけにはっきりと低い中川くんの声が耳に届く。
すぐ隣を見ればいつもより近い距離に中川くんがいて、それだけでドキドキした。
「で、でもびっくりしたなぁ。
ほら、中川くんって一人っ子か1番上なイメージだったから。」
その気持ちをバレないように、私は明るく話し続けた。



