彼は素直に受け取り


「ありがとうな。」とお礼を言ってくれた。


あれ?
もしかしたら怒ってないかもしれない……


そう思いながらも失礼します、と言って帰ろうとしたら……


「なあ、なんで俺から逃げんの。」


彼が私に話しかけ、帰ろうと振り向きかけた体は止まってしまう。


また彼の方を向き直すけれどやっぱり視線は床の私。


「に、逃げてなんかないです……!」


ただあなたが眩しくて見てられないんです、とは気持ち悪いと思われるから言えなかった。