辺りはオレンジ色に染まって、もうすぐ日が暮れようとしている。だけど、お祭りはまだまだこれから。
「食う?」
焼きそばを頬張る水野君の姿をじっと見つめてしまっていた。すると、そんな風に聞かれて思わず首を横に振る。
「いらない」
水野君はどうしてそんなに普通にしていられるんだろう。どういうつもりで今私と一緒にいるんだろう。
どうして、今日はきたの?
私と会って、どんな気持ちでいてくれてる?
こんなに会いたいと思っていたのは私だけで、きっと水野君は私のことなんて今日の今日まで忘れてたよね。
水野君にとって、私はいったいなんなの?
ただの友達……?
だとしたら残酷すぎる。
私の中では好きがどんどん大きくなってるから、だから——残酷すぎるよ。
水野君の真意を聞きたいけど聞けない。聞くのが怖い。
「夏目?」
「ん?」
「どうしたんだよ、元気ないな」
「…………」
水野君は……私のことをどう思ってる?
喉元まで出かかったその言葉。
ダメダメ、久しぶりに会ったんだもん。もっと楽しい会話がしたい。新しい学校生活はどうなのかとか、サッカーのこととか、聞きたいことはたくさんある。



