早く気づけよ、好きだって。


水野君はそう言いながら苦笑した。

そうなの?

だから昨日、私にもあんなに必死にお祭りに誘ったの?

水野君と引き合わせようとして?

「あいつら、二人でまわるって俺のところに連絡がきてた。とりあえず腹減ったし、なんか食おうぜ」

水野君は私の肩にまわしていた手をそっと離すと、今度は私の手をギュッと握って歩き出した。

「み、水野君……手、手が」

「なんだよ、嫌なのか?」

「そういうわけじゃ……」

「だったらごちゃごちゃ言うんじゃねーよ」

どうして手を繋いで水野君と歩いているのかな。きっと多分、うん、絶対。迷子になると思われてる?

そうじゃなきゃ、水野君から手を繋ぐ理由なんてない。ありえない。

『悪いけど、俺のだから』

頭の中で何度もこだまする声。

ううん、ありえない。

期待しそうになる気持ちを抑えて、何度も自分に言い聞かせる。

しばらく見ない間に、少し身長が伸びた?

横顔も強くたくましく、男らしく、そして凛々しくなったような気がする。

前よりも、もっと……カッコよくなってる。だってほら、女の子たちが振り返って水野君を見てる。

たこ焼きと焼きそば、いか焼き、唐揚げ。食べたいものをひと通り買ったあと、水野君と河川敷に並んで座った。