「夏目さんって、わかりやすいな。すっげーかわいい」
「な、に言ってんの! 佐々木君、目大丈夫?」
思わず目を見開く。だって、かわいいなんて初めて言われた。
「一年の時、夏目のことを狙ってた奴が結構いたような気がするけど」
「えっ!?」
ビックリして固まる。
「いや、マジだって。っていうか、俺もそのうちの一人だったりして」
「え、えぇ!?」
な、なにを言ってるの?
全然意味がわからないよ。
赤くなりながら戸惑う私に、佐々木君はからかうように笑っている。
「どう? 俺とか。たまたま、今はフリーなんだけど」
「なな、なに、言ってんの……!」
冗談なのか本気なのかがわからない。テンパりすぎて、頭がおかしくなりそうだよ。
佐々木君ってこんなキャラだったの?
「悪いけど、俺のだから」
ふと隣に人の気配がした。そうかと思えば、肩に腕がまわされて勢いよく引き寄せられる。
ビックリした私が顔を上げると——そこには。
うそ——。
なんで——。
「み、ずの……君?」
信じられない気持ちでいっぱいで、佐々木君のことなんて一気に頭から吹き飛んだ。
どうして?
なんで?
そんな疑問ばかりが浮かんでは消える。



