「えー、ではでは! 一年四組の優勝を祝って、カンパーイ!」

「イェーイ!」

「一ヶ月学食無料だぜー!」

飲み物を片手に盛り上がるクラスメイトたち。球技大会から一夜明けて、土曜日の今日。見事優勝を勝ち取った私たちのクラスは祝賀会を開くことになった。

佐々木君の呼びかけでクラスメイトの大半がファミレスに集った。席はみんなバラバラだけど、同じ球技に参加したメンバーが固まって座っている。

「女子サッカーが負けちゃったのは悔しかったけど、優勝できてよかったよねー!」

「ほんとほんと! 思い出したら、また悔しくなってきた」

「でも、みんながんばったよね!」

みんな一生懸命がんばっていたから、同じ気持ちを共有できる。一致団結して練習に励んだことで、みんなともっと仲良くなれたとも思う。

結果、とても楽しかった。

だから、よしとしよう。

「まぁ、がんばったね。あたし、こんなにがんばったことって今までにないかも」

「だよねだよね!」

ワイワイと盛り上がる中、隣に座っていた皐月が私の脇腹を小突いた。

「な、なに? ビックリするじゃん」

「なにって、昨日のこと! あとでちゃんと詳しく聞かせてよね。っていうか、水野君とはどうなってんの?」