早く気づけよ、好きだって。


蒼君のことをどう考えているのかは私にはわからない。でも、水野君なりの考えがあるんだと思うことにしている。

時々瑠夏ちゃんと連絡を取って蒼君の様子を聞いたり、この前おばあちゃんのお見舞いに行ったあとで、瑠夏ちゃんと一緒に初めて蒼君に会った。

蒼君は未だに目を覚ましていない。でも、絶対に目を覚ます。私はそう信じている。

そして球技大会当日——。

優勝したクラスには学食一ヶ月無料券がもらえるとあって、朝から盛大な盛り上がりを見せていた。クラスの応援にも熱が入り、誰もが一生懸命球技に参加している。

私が出た玉入れは球技に比べて得点は低いけど、上位三位に入ることができた。本番はお昼からの女子サッカー。

朝からドキドキで、落ち着かなかった。

「桃、ウォーミングアップしに行くよー」

「うん!」

緊張からお弁当がほとんど喉を通らず、ウォーミングアップの最中も心臓が口から飛び出しそうなほどだった。

グラウンドは使えないとのことで、校舎の周りをグルグルと何周か走る。走っていると、同じく走っていたらしい水野君が私の隣に並んだ。

「ぷっ、くく。手足が一緒に出てるけど」

「うるさいなぁ、緊張してるんだよっ」

「夏目なら、大丈夫」

え?

「おまえならできるよ」