早く気づけよ、好きだって。


なんだかトゲのある口調。そういえば、蓮は水野君が嫌いなんだよね……。

「でもね、水野君ってほんとはすっごい優しいんだよ! ぶっきらぼうでクールに見えるけど、根は真面目だし。それにね、サッカーもすごく上手で」

「ふーん、桃はそんなに水野が好きなんだな」

「な、なに言ってんの」

「だって、本当のことだろ?」

そうなんだけど、改めて言われると照れくさいというか。蓮の口から言われると、気まずさしか感じない。

それでも私の顔は真っ赤だった。水野君のことが、どんどん好きになってる。自分でも嫌になるほど。

「ま、あんま無理すんなよな!」

急に静かになった私の頭を蓮はガシガシと撫でた。

「も、もう! やめてよね」

「いいだろー、桃をからかうと面白いし」

「蓮のバカッ。もう知らない!」

プイと顔を背けた。すると、隣の車両にいた瑠夏ちゃんと目が合う。いつもなら、朝会うことなんてめったにないのに。瑠夏ちゃんは私に気づくとにっこり笑って手を振ってくれた。

私もとっさに振り返す。

瑠夏ちゃんの隣には水野君がいて、向こうもすぐに私に気づいた。

でも私は、とっさに水野君から目をそらしてしまった。だって、なんだか照れくさかったから。