早く気づけよ、好きだって。


にっこり笑って返すと、瑠夏ちゃんはさらに優しく微笑んだ。かわいい笑顔。でも、どこか影があるように見える。

「蒼君のこと、聞いてもいい? 入院してるの?」

「うん……そうなの。今年の一月の終わり頃に突然倒れて、救急車で運ばれたんだ。三日間意識が戻らなかったんだけど、奇跡的に目を覚ましたの。詳しい検査の結果、心臓病だってわかって……それからすぐに退院したんだけど、主治医の先生から、もう二度とサッカーができないって言われたの」

「え……」

救急車で運ばれた?

心臓病……?

二度とサッカーが……できない?

そんなことって、あるの?

驚きと衝撃の連続だった。

そして話しているうちにツラくなったのか、瑠夏ちゃんは静かに涙を拭った。

「蒼君と春ちゃんはサッカーの強豪校に行くことが決まってたんだけど、病気のせいで蒼君が入学を辞退して……でも、春ちゃんには病気のことは絶対に言うなって。春ちゃんにはサッカーに専念してほしいから、自分のことで余計な心配はさせたくなかったんだと思う」

「え? じゃ、じゃあ、水野君は蒼君の病気のことを知らないの?」

「うん……蒼君、なにも言わずにクラブユースのチームもやめて。春ちゃん、それさえも知らされてなくて。練習に行った日に、監督からやめたことを聞かされたの……。それで、すごく怒って、蒼君に会いに行ったらしいんだけど、そこでなにがあったのかは私も知らないんだけど、ケンカしたっぽくて。蒼君も大好きなサッカーをやめることになって、すごくつらかったと思う」