早く気づけよ、好きだって。


瑠夏ちゃんを追いかけて病院を出た。外はもう真っ暗だ。

どこまで行くんだろう。歩道を歩いている瑠夏ちゃんの背中は、とてもさみしげだ。

「瑠夏ちゃん! 赤だよ!」

「えっ? あ……」

ハッとしたように我にかえった瑠夏ちゃんは、キョロキョロと辺りを見回した。そして、目の前の信号が赤なのに気づいて立ち止まる。

「ご、ごめんね、ぼんやりしてた」

瑠夏ちゃんは無理に笑顔をつくって笑う。その笑顔はすごく痛々しくて、なんでだろう。私まで苦しい。

蒼君のことを聞きたいのはやまやまだけど、私にはそれより先にやることがある。

話したいことがあると言って、瑠夏ちゃんを近くの公園に誘った。遊具が少しと砂場があるだけの小さな公園。

瑠夏ちゃんがブランコに座ったので、私は少し離れた場所に立った。そして、瑠夏ちゃんの目をまっすぐに見つめる。

「瑠夏ちゃん、こないだはごめんなさい。瑠夏ちゃんはなにも悪くないのに、ひどいこと言っちゃった……ほんとに、ごめんね」

深く頭を下げる。ずっとずっと、瑠夏ちゃんのことが心に引っかかっていた。でも向き合うことができなくて、素直になれずにいたけれど。

今は心から謝りたいと思う。

「私ね……水野君のことが好きなの。それで、瑠夏ちゃんにいろいろ言われて……なんだか、いっぱいいっぱいになっちゃって」

ものすごく最低なことをしてしまった。なんてバカだったんだろう。どんな理由があろうと、人を傷つけていいわけがないのに。

あの時の私は、そこまで考えられる心の余裕がなかった。