「なにを、見たの?」
「手を繋いで歩く、桃ちゃんと須藤君の姿」
「えっ?」
待って……うそ、でしょ。
「しかも、神社のほうから出てきてた。ジンクスを信じて、二人でおみくじ引いたのかなって。なんもないって言いながら、桃ちゃんは実は須藤君のことが好きだったのかなって思った……。私が須藤君をお祭りに誘ってほしいってお願いした時、桃ちゃんウソついたよね? 須藤君はクラスの友達と約束してるって。桃ちゃんも、ほかに約束があるって。それなのに二人でいるところを見て、ショックだった。ウソつかれたことが、すごく悲しかった」
ドクンと心臓が大きく跳ねた。
「なんだか、それから桃ちゃんのことが信じられなくなって。どんな顔して会えばいいのかわからなくなったの。笑って話しかけてくる桃ちゃんの神経がわからなくて、ひどいことを言ったりもした。皐月にもその話をしたら、私の気持ちを理解してくれて……一緒にいたくなくて、避けちゃってたのは申し訳ないと思う。でも須藤君のことが好きなら、ちゃんと言ってほしかった」
麻衣ちゃんは言いにくそうに話してくれた。
そういうことだったのかと納得する一方で、私が麻衣ちゃんを傷つけてしまっていたのかと思うと胸が痛くなった。



