「きゃはははは」
ビクッと肩が揺れた。あれ以来、人の笑い声や視線に敏感になった。私のことを笑っているんじゃないか、睨まれているんじゃないか。
周りの人すべてが敵に見えて、教室にいても落ち着かない。
だから一人になれる場所を探しているけど、お昼休みの校内はどこに行っても人がいる。
逃げるように校舎横の花壇の前にしゃがみ込み、さっと周りを見渡す。
よかった、どうやら知ってる人はいないみたい。
花壇の前に座り込んで、一人お弁当を広げる。
はぁ。
なにやってんだろ、私。
こんなところでぼっち弁当とは……さみしすぎる。
食欲なんて全然わかない。
「このままじゃダメだって、わかってるんだけどなぁ……」
あれから一週間、蓮とは一言も口をきいていない。蓮が私を避けているのか偶然なのかはわからないけど、朝も出会わないし、帰りも一緒になることはない。
教室が遠いから、学校で会うこともない。
瑠夏ちゃんとだって、あれ以来会っていない。
ちょっと言いすぎたかなって……今なら思う。
でも、私は悪くない。瑠夏ちゃんが無神経なんだよ。蓮だって、しつこいんだもん。
私は……悪くない。
「なにやってんだよ、こんなところで」
花壇の前にぽつんと座っているとスッと影が伸びてきて、目の前が覆われて暗くなった。
ドキッとしたのは、その声が誰のものなのかがわかったから。
「み、水野君……」



