早く気づけよ、好きだって。


無意識になにかをしてしまったんだとしても、会ってもいないのに、それはないよね。

でも、明らかに私がなにかをしてしまったというのは、まちがいないと思う。

いつ?

どこで?

夏休み中、皐月に連絡しても返事がなかったのは、私がなにかをしてしまったから?

でも、思い当たることはない。

うーん……わからない。

トボトボと一人で廊下を歩きながらそんなことを考えていると、向かい側から麻衣ちゃんが友達数人と歩いてきた。

麻衣ちゃんは女子たちの中でもひときわ目立っていて、夏休み明けからますますオシャレに磨きがかかってかわいくなっている。

スタイルもよくて華奢で、まるで本物のモデル並みにオーラがある。

「それでさー、思いきってさっきメッセージしたの!」

「えー、すごいじゃん! 返事がくるといいね」

「っていうか、相手はいくつだっけ?」

ワイワイ楽しそうに盛り上がる麻衣ちゃんたち。その中でも、やっぱり麻衣ちゃんは聞き役で、うんうんと頷いているだけ。

すれ違う瞬間、私は麻衣ちゃんに向かって手を上げた。

「麻衣ちゃん」

私が小さく声をかけると、麻衣ちゃんは一瞬だけ視線をこっちに向けた。

だけど、何事もなかったようにそのままスッと視線をそらし立ち止まることなく行ってしまう。

え?