情熱的に愛してⅡ

そんな時だった。

ある日、部長に飲みに誘われた。

二人きりでだ。


「何で、清水さんばっかり?」

「ほら、部長のお気に入りだから。」

「ねえ。」


周りの、中でも同期の妬みを聞くと、部長と二人きりで呑みに行くなんて、気が引けた。

「すみません。また今度、お願い……」

「そんな乗りの悪い事を言うな。さあ、行くぞ。」

部長に腕を捕まえられ、同期達の鋭い視線の中、私と部長はオフィスを出た。


行った先は、割と近い、歩いて10分程の居酒屋だった。

「カウンターでいいだろう。」

「はい。」

私達は、カウンターの奥に、並んで座った。

「何を飲む?」

「じゃあ、ビールで。」

「ビール二つ、お願いします。」