門馬君と、もう一人の女の子・山崎さんが頭を下げる。

山崎さんは、研修でグループを決めた時、私が門馬君から引き離した、あの女の子だ。

それ以来、山崎さんには冷たい目をされている。

まあ、自業自得なんだけど。

あれだけのイケメンと組めると思ったのに、急に引き離されたら、誰だって敵視するわよね。

うんうん、分かる分かる。


「清水主任、私達何をすればいいですか?」

そう。

山崎さんの言い方、かなり棘がある言い方なんだよね。

「そうだね、中原さんの企画書、コピーして冊子するのを手伝ってくれるかな。」

「えっ?私の?」

中原さんは、驚いているようだけど、嬉しそうだ。

新人に教えるって言う立場もそうだけど、あの門馬君に話しかけられるんだもんね。