情熱的に愛してⅡ

「あははっ!門馬君って、すごいね。」

その女の子の黄色い声が、私の腕を二人の間に挟ませた。

二人共、私の方を向いている。

「ああ……」

私は急いで、腕を引いた。

「最初から異性同士って言うのは、何かと気を遣うでしょ。女子は女子同士、男子は男子同士で組んだ方がいいわよね。」

「えっ!」

女の子は、とても困った顔をしていた。

「で、でも私、相手が男子でも、全然平気って言うか……」

すると門馬君は、席を立ちあがると、左隣の男子のところへ行った。

「男子は、男子同士で組めって。」

「あっ、そうなの?」

左隣の男子も、素直に門馬君と組む。


がっかりしていたのは、門馬君と組むはずだった、女の子だけだった。