そんな事を思ったら、体がだんだん、熱くなってきた。

一体何を考えているの?私。

新入社員の研修中に、卑猥な事を考えるなんて。

これじゃあ、先輩どころか主任失格じゃない。


「読み終わりました。」

門馬君のその言葉に、私はハッとした。

「ありがとう。」

お礼を言うと、近くにいた女の子達が、ヒソッと小声で話していた。

「何か清水さん、門馬雪人の事、気に入っているよね。」

「嘘~。ショック。」

私が顔を上げると、その女の子達と、目が合った。

女の子達は、バツが悪い顔をして、下を向いている。


これは、バレている。

私が門馬君を気にしている事を、他の新入社員の人も気づいている。