情熱的に愛してⅡ

「清水は、努力家だよ。」

「努力……家?」

部長は、私にもう一杯、ビールを頼んでくれた。

「おまえ、新人の頃。みんなが定時で帰っているのに、一人残って仕事を覚えようと努力していただろ?」

「……はい。」

「そんな努力する人間、久しぶりに見た。おまえだったら、もっと上の仕事だって、できるようになれる。」

部長は、私の背中を叩いてくれた。


「大丈夫だ、俺がいるから。」


お替りのビールがやってきて、私はグビッと飲み干した。

私ならできる。

部長の言葉が、嬉しかった。


「ところで、今日飲みに誘ったのは、悪いけどこんな話をする為じゃあないんだ。」

「はい?」

私は座り直して、部長の方に体を向けた。