森下は ガソリンタンク下の パイプを外すと 空のペットボトルの口をコックにあて、自分のガソリンを、ペットボトルに流し込んだ。

500mlのボトルは すぐに一杯になり それを美沙子のミニに給油した。

「2リットルも 入れればスタンドまで保つだろ……」

「ありがとうございます!」
美沙子は 両手で握手を求めてきた。

「ガソリン、満タンにしたら是非……お礼がしたいのですが……」

「えっ…… ……」

森下は 予想しなかった言葉に少し驚いた……。