「おはよう、タメナガ…今日は疲れてるけど、落ち込んでないんだね」

的確な先輩のお言葉。

「当たってます。昨日…友達と、ちょっと飲んでて。で、その後独りでずっと飲んでたんですけど」

「そうか」

「…最近飲めるようになったばっかりの友達なんで、会社で倒れてないか心配なんですけど」

「そうなんだ。…まあ。大丈夫でしょう。…その子って、昨日お願いしに行ってくれたベース弾ける子?」

「そーですよ…」

言いかけて、そーっと目を上げた。

「男の子よねえ」

「…はい…希少な友達で、男の子です」

「…まあ、いろいろ突っ込む気はないんだけど、引き受けてもらえたのかな」

「それは、快く。自分でよければって。…あとのヒトも、声をかけてくれるそうです」