「…そうかなあ。あたしは羽ちゃんに弱いだけなんだけどなあ。その声で、この距離で喋るとか、ズルすぎる…」

羽は少しあたしを離して、こっちをじって見ると、

「…眠い」

…そうだろうな。

いくら飲めるようになったって、まだ、アルコールに慣れてはいないんだし。


それは理解できるけど、

あたしをめいいっぱい下敷きに、倒れ込まないでほしいな。

さっき喋ってたのに、もう、完全に寝ちゃってて、体がぐったりしてるので、ものすごく重い。

どうしよう。潰される。

あたしは必死でもがいて、羽の体の下から逃れる。