「わかった」
「ありがとう!!」
「…それだけ?用事」
「うん」
「帰っちゃう?」
「…だね」
「それか。口説いてく?」
ははは。
いいんだけどね、あたしは、こういうノリに乗っかっても。
でも、トウゴが頭の中を支配してくる。
裏切るなって。
「そうだ、トウゴさんにヴォーカルお願いしよう。トウゴさん帰るまで、待っててもいい?」
「いいよ。でも、ヴォーカルはさっきのオーダーになかったと思うけど」
「…そうだった。演奏だけ、だったんだ」
「残念だね。って言いたいけど、確か、ピアノ弾けるよ、あのヒト」
「うそお」
そういう、意外性に、あたしは弱いらしい。
「かあーっこいいートウゴさん」
つい、目が輝くのがわかる。
「やっぱり待ってる。直接お願いしてみよう」
「そうだね」
「…何時くらいに帰るの?」
「9時くらいかな」
「…ちょっと、遅いかな。待ってちゃ迷惑だよねさすがに」
「大丈夫だよ。待ってるって連絡しとけば。オレも、それまで一緒に待ってても構わないし…ツカサが良ければだ
けど」
「早いとは言えない時間だけど、大丈夫。仕事でもっと遅いときあるし。お願いしたら、すぐ帰るし」
「じゃ、待ってよう」
ニッコリ微笑む。
え?
何だ?
不思議に思って見てると、
「…あ、9時って朝の9時だから」
「あ、朝…」
「何かね、珍しく出張らしいよ」
「そうか…朝か。それはちょっと待ってられないね」
「あれ?そうなんだ。せっかく朝までツカサここにいてくれると思ったのに。なあんだ、残念」
何か、自分の方が、口、軽いよな。
サヤトに脳みそ侵されちゃったんじゃないかな。
「…じゃあ帰るね。あんまりいたら、あたし、羽ちゃん襲いかねないし」
言って、立ち上がる。
あ。
一応、じっくり確認する。
もう、朝みたいなキズが見えないか。
…今は、ない。
見えないだけかもしれないけど。
「独りで大丈夫?」
「…さあ」
さあって…
朝の、血まみれな姿を思い出す。
あれって、独りにされてるときの心理状態なんじゃないだろうか。
じゃあ、独りにするの、ダメじゃない?
怖いじゃない
また、血まみれにさせとくの?
何のために、あたしには見えてるの!?
「…一旦帰って、戻ってきていい?トウゴさんに了解得るから、ここ、泊めて」
あたしは、羽の血まみれの姿にせかされるように、今が朝で、もう会社に行けるってとこまで準備した。
それから、トウゴさんからの返信を探す。
来てる。
トウゴさんも、実は心配してたらしい。でも、最近関わってないあたしを呼び出すのもどうかと思って迷ってたら
しい。
よし。
「ありがとう!!」
「…それだけ?用事」
「うん」
「帰っちゃう?」
「…だね」
「それか。口説いてく?」
ははは。
いいんだけどね、あたしは、こういうノリに乗っかっても。
でも、トウゴが頭の中を支配してくる。
裏切るなって。
「そうだ、トウゴさんにヴォーカルお願いしよう。トウゴさん帰るまで、待っててもいい?」
「いいよ。でも、ヴォーカルはさっきのオーダーになかったと思うけど」
「…そうだった。演奏だけ、だったんだ」
「残念だね。って言いたいけど、確か、ピアノ弾けるよ、あのヒト」
「うそお」
そういう、意外性に、あたしは弱いらしい。
「かあーっこいいートウゴさん」
つい、目が輝くのがわかる。
「やっぱり待ってる。直接お願いしてみよう」
「そうだね」
「…何時くらいに帰るの?」
「9時くらいかな」
「…ちょっと、遅いかな。待ってちゃ迷惑だよねさすがに」
「大丈夫だよ。待ってるって連絡しとけば。オレも、それまで一緒に待ってても構わないし…ツカサが良ければだ
けど」
「早いとは言えない時間だけど、大丈夫。仕事でもっと遅いときあるし。お願いしたら、すぐ帰るし」
「じゃ、待ってよう」
ニッコリ微笑む。
え?
何だ?
不思議に思って見てると、
「…あ、9時って朝の9時だから」
「あ、朝…」
「何かね、珍しく出張らしいよ」
「そうか…朝か。それはちょっと待ってられないね」
「あれ?そうなんだ。せっかく朝までツカサここにいてくれると思ったのに。なあんだ、残念」
何か、自分の方が、口、軽いよな。
サヤトに脳みそ侵されちゃったんじゃないかな。
「…じゃあ帰るね。あんまりいたら、あたし、羽ちゃん襲いかねないし」
言って、立ち上がる。
あ。
一応、じっくり確認する。
もう、朝みたいなキズが見えないか。
…今は、ない。
見えないだけかもしれないけど。
「独りで大丈夫?」
「…さあ」
さあって…
朝の、血まみれな姿を思い出す。
あれって、独りにされてるときの心理状態なんじゃないだろうか。
じゃあ、独りにするの、ダメじゃない?
怖いじゃない
また、血まみれにさせとくの?
何のために、あたしには見えてるの!?
「…一旦帰って、戻ってきていい?トウゴさんに了解得るから、ここ、泊めて」
あたしは、羽の血まみれの姿にせかされるように、今が朝で、もう会社に行けるってとこまで準備した。
それから、トウゴさんからの返信を探す。
来てる。
トウゴさんも、実は心配してたらしい。でも、最近関わってないあたしを呼び出すのもどうかと思って迷ってたら
しい。
よし。

