平日だとか週末だとかは関係なく、毎朝目覚ましが鳴るよりも先に目が覚める。
むしろこの家には目覚ましなんていらないんじゃないかとすら思う。
6時20分。
2階の一番奥にあるあたしの部屋のドアが、ノックもなしに開けられる。
バーンッと大きな音を立てて勢いよく、
「藍子、おはよう!」
開いたと同時に挨拶される。
「……おはよう、琢ちゃん……」
「お? 起きてたか? もしかしてオレが来るより先に起きてたか?」
「……ううん。ぐっすり寝てた……」
「そうか! じゃあ今日もオレの勝ちだな!」
「……うん。琢ちゃんの勝ち……」
「母ちゃんも藍子も全然オレに勝てねえな! 気合いが足りねえんだ、気合いが!」
「……うん」
「母ちゃん朝飯作ってるから階下《した》行こうぜ」
「ん……」
むしろこの家には目覚ましなんていらないんじゃないかとすら思う。
6時20分。
2階の一番奥にあるあたしの部屋のドアが、ノックもなしに開けられる。
バーンッと大きな音を立てて勢いよく、
「藍子、おはよう!」
開いたと同時に挨拶される。
「……おはよう、琢ちゃん……」
「お? 起きてたか? もしかしてオレが来るより先に起きてたか?」
「……ううん。ぐっすり寝てた……」
「そうか! じゃあ今日もオレの勝ちだな!」
「……うん。琢ちゃんの勝ち……」
「母ちゃんも藍子も全然オレに勝てねえな! 気合いが足りねえんだ、気合いが!」
「……うん」
「母ちゃん朝飯作ってるから階下《した》行こうぜ」
「ん……」

