「鼎様。ごめんなさい。」

ここで終わった。
千年の恋。

「行ってしまうのね。」

燕鼎。
若い女がそう言った。

「僕は、もう、貴女といることは許せれません。だって、僕、貴女を裏切りました。死ぬ前、貴女、僕に誓いました。貴女はそれを徹したが、僕は出来なかったから。」

「貴久。」

睡蓮の花を髪に飾った女が、僕を呼んだ。

「行きましょう。」