翌日の午後2時。

「お邪魔します」

母と父が来た。

「どうぞ」

私は掃除業者の人が綺麗にしてくれた家に招きいれた。

「お久しぶりです」

和海は立ち上がってお辞儀をした。

「そんなにかしこまらないで」

母は笑って和海に言った。

「はい、これ後で食べて」

私は母に渡されたケーキを切って紅茶をいれた。

それをダイニングテーブルに置いて、四人で座る。

私は隣には和海で正面は父の位置に座った。

「有紀、痩せたんじゃないか?ちゃんと食べてるか?」

父はじっと私を見て言った。

「和海くん、どうなんだ?」

「これは、和海は関係ないから。食べてたことは食べてたし」

父が和海を責めるように見たのを私は慌てて遮った。

「食べて吐いたんだろ」

父は私のことは分かるのだろうか。

「……まあ」

「何があった?和海くんが……」

「違うから!」

また、和海に視線をうつした父を声で遮った。

「もう終わったことだからいいの。ほら、ケーキ食べよ」