窮屈なこの世界が、きみと出会って大きく変わる。




夏目くんの〝気持ち悪い〟発言から、約2週間が経った。あの発言の理由は未だに分からないままだ。

学級委員になったことか、それともぼうっと考え事をしていたことか。はたまた、わたしの顔が気持ち悪いということかな?顔が気持ち悪いなんてこれまで言われたことないのになあ。

理由はなんにしろ、夏目くんがわたしのことをよく思っていないことには変わりない。入学初日に嫌われてしまうことはショックだけど、これ以上嫌な思いをさせないためにも、あれから夏目くんとは一切関わっていない。

しかし今日だけは、そういうわけにはいかないのだ。

なぜならば。


(わたしと夏目くんが日直だなんて、最悪すぎる…!!!)


心の中でひとりごちて頭を抱える。そう、今日はわたしと夏目くんの日直の日なのだ。大概の仕事は1人でできるけれど、日誌はお互い一言ずつ書かなければならず、おまけに放課後には、一緒に職員室まで赴いて書いた日誌を提出しなければならない。