「それ、お願い」


「う、うん」




明日、みんなに配る用の紙をまとめているところ。




そして、月野君と二人っきり。





先生に放課後、学級委員は残るように言われたから。



「..........」



沈黙が続いてる。






き、気まずい......


何か、話したほうがいいのかな。





いや、でもな........





「星川と話すの久しぶりだな」





「え!?......そ、そうだね.....」



急に話しかけられ、声が変になってしまった。






「いつ以来だったかなー、高校1年....」





「中学....!」






あ.....しまった....つい言ってしまった。






「そうだったな〜」


月野君は、笑うながら言った。



この笑顔が大好きだった.........






あぁ、目の前に月野君がいる。






パッチリとした目に、スッと伸びた鼻。







「ん?どうかした?」






し、しまった、見すぎた。


しかも、目が合った。




「サ、サッカーってまだやってるの?」



「うん!もちろん」」






急に聞いてしまったけど、そんな事はもう知っている。



練習もこっそり見た事がある。










「そ、そういえば穂乃果と付き合ったって、本当.....」






ああああっっ....




って、なんて質問してしまったんだ私!





こんな事聞きたくなかったのに、つい聞いてしまった......






「うん、本当だよ」






「................」











.....そっか.......そっか.....

やっぱり..そうなのか..........


ちょっと、涙がにじんできた



ヤバい、泣きそう.....









「どうして、付き合ったか聞いてもいい......?」








聞きたく無いけど、これだけは聞きたかった。




傷つくって分かってるのに....







「んー特に理由は無いけどー、普通にいい奴じゃん?」






いい奴...か....


そうだよね、穂乃果は明るくて、元気だし.......





私の親友だもん....

本当に、良い人だよ.....


うん、本当に.........